END OF DISCUSSION,,, AGAIN PINARELLO DOGMA F12 デビュー
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PINARELLO DOGMA F12
DOGMA F12は、世界最高との呼び声が高いDOGMA F10を凌ぎ、再びグランツールを制覇するバイクとなるべく開発されました。
開発に当たっては、蓄積された空気力学および構造力学的な知識や経験を生かし、「F」の称号を与えるにふさわしいバイクとなるようデザインされました。
開発で留意された主な改善点
・空力特性の向上
・フレーム構造の軽量化と剛性アップ
・各種コンポーネントとの互換性
・ジオメトリー
「エアロダイナミクスデザイン」
ケーブルの統合
DOGMA F8、F10の開発で培われたCFD(数値流体力学)シミュレーションを用い、コンポーネント毎ではなくライダーも含めたバイク全体、そして乗車状態での空力特性の改善を行っています。
BOLIDE TT、BOLIDE HR、DOGMA F10を開発するために行われた空力解析は、DOGMA F12の空力性能を向上させるための基礎となりました。これらのバイクはエアロダイナミクス・デザインのベンチマークとして見なされ、ドラッグを低減させるデザインはUCIの規定で細かく規制が設けられているため、ドラッグを減らすための作業は決して単純なものではありません。
PINARELLO LABは、外部に露出している各ケーブルから受けるドラッグを排除する可能性に焦点を当て、各ケーブルの正確な動作を保証し、すべてのブレーキ/変速システムの組み合わせ(ディスクブレーキ/リムブレーキ、メカニカル/電子制御)の統合を可能にする、特別なハンドルバーとヘッドセットのデザインを開発しました。
これらの結果、CFD解析シミュレーションにより、ケーブルハウジングが受ける抵抗の85%を削減できたことが判りました。 残りの15%は、ブレーキキャリパーとの接続に必要な、フレームの外側の短いハウジング部分によるものです。
新しい MOST Talon Ultra インテグレーテッドハンドル
ハンドルバーの投影面積は、自転車全体の前面投影面積の20%以上を占め、バイク全体の空力特性を最適化するため開発された「Talon Aero」はトラディショナルなハンドル&ステムから28%も空気抵抗を軽減、そしてその「Talon Aero」から、さらに5%空気抵抗の軽減に成功した「Talon Ultra」をDOGMA F12のために開発しました。
「Talon Ultra」は、空気の流れからケーブルを隠すという明確な目的をもってデザインされています。ハンドルバーの主な形状(リーチ、ドロップ)は、ライダーが同じポジションを維持できるよう変更されませんでした。その代わりに、ハンドルバーの裏側はケーブル配線を可能にするように完全に再設計されています。
ステムの後部も「Talon Ultra」では再設計されています。 ハンドルバーのこのエリアでは、ステアリングチューブの穴とブレーキとシフトのケーブル出口の両方を正しく配置する必要があります。 これによりハンドルバーのエリアがより広くなり、調和のとれた形で最高のエアロダイナミクス効率を得るためのデザインが可能になりました。
新しい「Talon Ultra」をフレームに正しくセットし、正しいケーブル配線を確保するというふたつの目的のため、ヘッドセット・スペーサーも新しくデザインされました。
ケーブル配線を統合するために必要なこれらすべての改良は、驚くべき空力的結果をもたらしました。 CFD分析では、「Talon Ultra」が「Talon Aero」より5%低い空気抵抗値を持つことを証明しています。 この大きな改善は、ケーブルの完全内装化とハンドルバーの空力形状の組み合わせで実現しました。
再構築されたフロントフォーク
ハンドルバーと同様に、空気力学的にもフロントフォークはバイクの最も重要な部分のひとつです。 実際には、空気の流れと相互作用するだけでなく、そのあとに続くフレームの他の部分とライダーの脚に沿って流れる気流にも関係します。
フロントフォークのもう一つの主な機能は、自転車の乗り心地と安定性を確保することです。 この必要性に従って、すべてのピナレロ・フロントフォークは、路面から伝わる振動を吸収するのを助ける「ONDA」形状でデザインされています。
新しいF12フロントフォークは、これらふたつの原則を念頭に置いて開発されたため、「ONDA」形状は維持されていますが、空気の流れを改善してドラッグを減らすために側面が拡大されています。画像では、F10(グリーン)に対するF12フォーク(ブルー)の縦断面の違いを見ることができます。 増加したセクションはフォークの後ろのエリアでスムーズな空気の通りを整え、乱流の減少を可能にしました。
F10ディスクとF12ディスクのフロントフォークを比較したCFD解析から得られた結果は、F12ディスクの方が15.7%空気抵抗が減少していることを示しています。 同時にフロントフォークの動的な振る舞いが変わっていないと考えるならば、これは重要な結果です。
強化されたフレーム
ピナレロフレームの美学は常に考慮されるべき側面ですが、あらゆるヴィジュアル的な改善は明らかな空力的優位性によって検証されなければなりません。 DOGMA F12フレームを開発することは我々が自分たちのバイクデザインをトップに持って来ることができる設計概念から始めました。 ただし、各要素は、大幅な空力的または構造的な改善が保証されるまで分析および修正されました。
ダウンチューブ:ヘッドチューブ近くの接合部はフォークヘッドと一体化するように設計されています。 このようにして、チューブ周りのより良い気流制御が得られました。 フラットバックプロファイルもわずかに修正され、バックエリアの横幅が狭くなりました。 凹型ダウンチューブは、その高い効率が証明されているので維持されています。
ヘッドチューブ:ケーブルの配線が統合されているため、上部ヘッドパーツは1”1/2のアッセンブリに拡大されました。 拡大により生まれたスペースにより、より効率的な空気力学的形状で断面を再設計することができました。
ボトムブラケット:空力的観点から、最も不利な要素のひとつはウォーターボトルです。 ダウンチューブの凹面は気流からダウンチューブのボトルを隠し、シートチューブのボトルも部分的に隠しています。 シートチューブのボトルをより低い位置に配置することができれば、気流にさらされる部分もさらに減少し、それにより空気力学的効率が改善されます。それがシートチューブのBBエリアが5mm凹んだ特別な形状でデザインされている理由です。
リザルト(結論)
新しいDOGMA F12を開発するために、すべての空気力学的側面に深い関心がありました。 空気抵抗軽減のためのこれらの研究は以下の結果をもたらした。
このグラフは、DOGMA F12ディスクとF10ディスクの異なるヨー角での空気抵抗値を示しています。 この場合、自転車そのものと見なされます。 平均して7.3%の空力効率の改善があります。横風の場合はヨー角を大きくするとさらに効果的になります。
次のチャートは、ライダーの存在も考慮されているという点で前のチャートとは異なります。 しかし、結果は自転車だけで見られたことを反映しており、全体的な空気抵抗の減少は2.8%です(例:ヨー角18°)。 これは、バイク全体+ライダーにかかる空気圧が85gr少ないことを意味します。
DOGMA F12とDOGMA F10で40km/hの同条件での走行を比較すると、DOGMA F12の方がパワーを8ワットセーブして走行できることが証明されました。
※ヨー角とは:走行時に正面から受ける風と抵抗を生みだしている自然な風との角度の差
「構造デザイン」
チューブの断面と形状は、剛性と軽量性を確保するために非常に重要な要素です。 同時に、空気力学にも大きな影響を与えます。 したがって、最終的な構造設計は、エアロ形状と剛性形状の間の最適な妥協点を探ることにあります。
ピナレロは、2009年以来、ペダリング中に発生する非対称の力を最適に打ち消す非対称フレームを研究開発してきました。 実際、右側ではペダルの力でチェーンを張る力が加わります。 左側では、これらの力が反作用しています。 これは、自転車に対称的な振る舞いを是正させるため、フレームチューブを右側に拡大しなければならないことを意味します。
2013年にピナレロはDOGMA F8の開発をサポートするためにFEM(有限要素法)シミュレーション解析を導入しました。 FEMは、非対称のフレームを設計する必要性をさらに強調することができ、拡大するだけでなく、右側のチューブ断面を移動させる必要性も示しています。 今DOGMA F12を開発して私達はバイクの全体的な硬さ、そして性能をさらに改善するために「アシンメトリック(非対称)」の可能性を追求しました。
チェーンステイとボトムブラケット
ライダーのペダル入力をホィールへ確実にパワー伝達するために重要なフレームのエリアは、ボトムブラケットとチェーンステイの面積です。 実際、アシンメトリー(非対称)の概念について前述したように、ボトムブラケット周辺にはペダルとチェーンの張力からくるすべての力が集まります。 ライダーの脚から発生するトルクはチェーンからカセットに伝達され、そしてリアホィールに伝達されます。
しかし、関係する力のためにチェーンステイがたわむと、クランクとカセットとの間の距離が縮まり、その結果チェーン張力が低下し、それがリアホィールに伝わる動力の損失につながります。 したがって、パフォーマンスを発揮できるデザインを実現するには、ライダーが発生するトルクの影響を受けないようにチェーンステイのチューブセクションをデザインすることが重要です。
F12では、チェーンステイの断面に焦点を当てています。 我々の目標は、重量を増やさずに断面二次モーメントを大きくする=剛性を高めることでした。 材料や厚さなどの他の変数を変更しないでおくと、断面二次モーメントの値は剛性と直接関係します。
この写真はDOGMA F10(グリーン)とF12(ブルー)のチェーンステイ断面を比較したものです。 F12では、F10の丸みを帯びたセクションがより角ばっています。 値ではF12チェーンステイはF10よりも45%大きい断面二次モーメント(Ix)を持っています。
PINARELLO LABの試験機でフレームの強度を測定すると、F10と比較してボトムブラケット~チェーンステイ領域で剛性が10%向上したことを証明することができました。 このパフォーマンスの向上は、ライダーがDOGMA F12に乗ったときに、フレームの安定性と応答性の良さとして、すぐに感じ取ることができるでしょう。
ブレーキシステムの違いによる専用機能
新しいDOGMA F12の開発は、常にディスクブレーキ仕様とリムブレーキ仕様、それぞれのための特定のそして専用のテクニカルソリューション(技術的解決策)を定義することでした。 実際、ふたつのフレームには多くの共通点がありますが、異なるブレーキシステムによって、それがフレーム/フォークとどのように相互作用するかについては、両方のバージョンについて個別に検討することが必要です。
DOGMA F12 DISK専用の機能
ディスクブレーキを装備した自転車で、激しいブレーキングをした時にライダーが感じる一般的な感覚のひとつは、左側のフォークレッグのひねりと、それによりコーナリング時に希望するラインから外れることです。この振る舞いは、ホイールの回転軸に対してブレーキキャリパーとローターの位置が非対称であることが原因です。
我々は、FEM解析のシミュレートを通じて、ディスクブレーキシステムの強いブレーキ力による非対称な負荷のために、フロントフォークの「ねじれ」が発生することを確認しました。 この「ねじれ」は、ハンドルバーに対して約1.5度フロントホィールがよじれる結果につながっています。そのため、我々の改善は、左側フォークレッグのチューブ形状と、この方向のねじれを減らすかに焦点を当てました。
分析は、ねじれ効果が左フォークレッグの断面形状の変化と同様に、フォークの湾曲形状を変更することで減少されることができると示しています。 実際、我々はいくつかのフォーク形状を試験したところ、前方への曲げ形状がフォークのねじれを減らすのに重要な結果をもたらすことを発見しました。
定義されたDogma F12ディスクのフォークデザインは、FEM解析で得た36パターン以上のサンプルで試験した結果、重量を増やさず、空力的ペナルティを伴わずに、ねじれを減らす最良のフォーク形状を見つました。
F12ディスク・フロントフォークの下の写真からわかるように、ブレーキキャリパー接続部の周りの拡大された断面を示し、側面から見て、「ONDA」の形状はF10ディスクと比べてわずかに前方に移動しています。
この新しいフォークデザインは、以前のものと比較して40%以上もねじれ効果を減らすことを可能にしました。
左側のチェーンステイも同じ原則に従って設計されています。 その左側の形状はもはや真っ直ぐではなく平行でもありません。実際、ボトムブラケット接続部から一度下げられてから、リアキャリパーの接続部の近くで上方に曲げられています。 FEM解析でも証明されたこの形状は、ブレーキ力から来るストレス下でもチェーンステイの変形を可能な限り減少させます。
DOGMA F12 リムブレーキ仕様専用の機能
誰もがロードバイクにおけるディスクブレーキ利用の恩恵を認めたとしても、その軽さと扱いやすさのためにトラディショナルなリムブレーキシステムを好むライダーも多く存在します。 プロのアスリートの間では、リムブレーキが厳しい山岳ステージにおいて好ましいソリューションであることは周知の事実でしょう。 しかし、より効果的で強力なブレーキシステムを持つ必要もあります。
このニーズを満たすために、コンポーネントメーカーは最近、従来のリムブレーキシステムの改良版、いわゆる「ダイレクトマウント」を採用しています。 主な違いは、ブレーキキャリパーとバイクフレームの接続方法です。
従来のリムブレーキシステムでは、キャリパーは1つのピボットでフレームに接続されているため、ブレーキ時にパッドによって発生する力すべてを1点で支える必要があります。 激しいブレーキングの状況では、これはブレーキアームの変形(左写真の赤いアーム)を引き起こし、その結果、ブレーキ力が低下する可能性があります。ダイレクトマウントバージョンでは、ブレーキキャリパーピボットはフォーク/フレームに直接取り付けられています。
左の写真からわかるように、ブレーキパッドから伝わる力はフォーク/フレームに直接負荷を与えるため、より硬く、ブレーキアームのように変形することはありません。 最後に、ブレーキシステムはより硬くなり、より高い制動力をパッドに伝達することを可能になります。
ブレーキメーカーは、従来のピボットシステムと比較して、ダイレクトマウントバージョンでは12.5%(ドライ状態)から25%(ウェット状態)もの制動力が向上しているといいます。
フレーム構造設計の観点からは、ブレーキシステムの剛性の増加は、フォークヘッドおよびシートステーへより多くの応力が加わることを意味し、ブレーキインサート(直付マウント)の周りのエリアを補強することが基本となります。
ブレーキパッドから発生する力はインサートを介してフレームに伝達され、それらはインサートを互いに遠ざける方向に力が加わります。 この力を押さえることができないと、ほとんどのエネルギーがフォークアームやシートステーを変形させるのに使われるので、ブレーキ力が失われます。
そのため、DOGMA F12では、ブレーキインサートの位置でフォークヘッド下側の形状ができるだけ近づくように設計して、パッドからの力に対比する補強要素としました。 リアブレーキ側でも同様に、シートステイ上部のモノステイはブレーキインサートに近く低い形状でデザインされています。 下の写真からわかるように、フォークヘッド/モノステイとインサートの水平ラインとの間のギャップが可能な限り小さくなり、タイヤクリアランスも十分に確保することができました。 これらの設計によりフレームの剛性を高め、変形を防ぎ、ダイレクトマウントブレーキシステムを最大限に機能させることができます。
Talon Ultraの構造デザイン
DOGMA F12およびF12ディスク用に特別に開発された新しいハンドルバー:すべての「Talon Ultra」は、ケーブル配線の統合によるエアロダイナミクス性能の向上だけでなく、以前の「Talon Aero」と比較して構造上の改善も行われています。ケーブルを空気の流れから隠し、完全にバーの内側に配線する必要があるため、バーの断面を再設計しました。
「Talon Aero」では、ケーブルはハンドルの横バー形状の下に隠されていたので、横断面は「Cセクション」と呼ばれていました。 新しい「Talon Ultra」では、断面二次モーメントが大きくなるように、断面は丸くしてケーブルを完全に内部に配線する必要がありました。断面の曲げ断面二次モーメントの値は「Talon Aero」と近いですが、断面の高さを12%節約する事により、前面投影面積を縮小でき空力特性を改善することができました。
さらに、ケーブル配線を内部に通す必要があるため、ハンドルバーの内面も外面と同じ品質レベルを保つ必要があります。 これは、内側に成形のバリや余分な樹脂を残してはいけないということです。 このようにケーブルを内装するための処理を施すことにより、同時により軽量で高品質のカーボン製品に仕上がるわけです。
「Talon Ultra」にブレーキレバー位置で500Nの荷重をかけて「Talon Aero」との比較剛性試験を行ったところ、バー/ステムサイズ44/140で、剛性のアップは8.77%、重量はー40gr、つまり10%減少しました。
素材の選択
材料の適切な選択はフレームの性能に深く影響します。 特に、炭素繊維強化ポリマー(CFRP)は、フレームのあらゆる部分に最適化され、局所的な応力に基づいて最高の剛性と軽量性を実現します。
DOGMA F12とF12ディスクでは、使用される主な材料は東レ Torayca® T1100 1Kであり、これは現時点で世界最高の引張強度を誇ります。 このカーボンファイバーを用いることは、破損を防ぐために衝撃強度を高めるのに役立ちます。 そして、最高級の炭素繊維(特に高強度)を使用する事で、強度を変えずに軽量フレームを得ることができました。 T1100カーボンは、その比類のない強度を有効に活用するため、より高いストレスのかかるエリアに使用されています。
「汎用性(互換性)」
DOGMA F12プロジェクトのキーワードの1つは、「汎用性」です。 PINARELLO LABは、この自転車の使いやすさとすべての最新規格との互換性を同時に実現する方法を検討しました。 DOGMA F12に用いられた革新的技術と解決策は、以下に要約されています。
グループセットの統合
ピナレロは2017年、DOGMA F10に初めてシマノ Di2システムを統合するためにダウンチューブに「E-Link」という専用のジャンクションスロットを設けました。これは調整と充電を簡単に行うために非常に便利な機能です。
DOGMA F12の目標は統合のレベルをあげることであるので、「E-Link」はすべてのタイプのグループセットのコントロールセンターとして利用できるように進化しています。 ダウンチューブのスロットとインターフェースは、すべての電子制御グループセットと互換性があるように設計されていますが、メカニカルグループセットを使用する場合にも調整に利用します。
高度にケーブル配線を統合したことにより、メカニカルグループセットではフロントディレイラーのケーブルアジャスターをハンドルバーの下に設置することができません。 そのため、専用のアジャスターがE-Linkスロットに配置されるように設計されており、アレンキー調整ネジを通してフロントディレイラーのケーブルを簡単に調整することができます。 このシステムは、2つの傾斜ウスの相対的な動きに基づいて、一般的に流通しているすべての外部FDアジャスタよりも正確に、約4mmのアジャスト量を確保しています。電子制御グループセットは、シマノ Di2、SRAM AXS、カンパニョーロ EPSに対応します。
ヘッドセット・スペーサーの互換性
ハンドルバースタックの変更はレベルを問わずすべてのライダーに共通して必要です。 シーズン中にポストを上げ下げする場合もあります。 ケーブルがハンドルバーとヘッドセットに統合されている場合、トラディショナルな自転車のように簡単な作業ではなくなります。 ほとんどの場合、ハンドルバーのケーブル全体を取り外し、追加のスペーサーを取り出すか追加するためにハンドルバー全体を取り外す必要があります。
PINARELLO LABは、トップキャップとハンドルバーステムの間に、簡単に追加や取り外しができるスペシャルなスプリット・スペーサーを開発しました。 ハンドルバーからケーブルを分解せずにステアリングチューブに沿ってステムを持ち上げ、分割したスペーサーを目的の位置に追加(または取り外し)すれば十分です。
スペーサーは5mmと10mmが用意されており、組み合わせでの最大スタックは40mmとなります。トップキャップはロー(9mm)ミディアム(19mm)ハイ(29mm)がオプションとして用意されています。
※F12のスプリット・スペーサーは1”1/2アッパーベアリングに適合しなければならないのでサイズが大きく、ハンドルバーの上側に使用することはできません。 上側にスペーサーを積む場合はF10に使用するエアロスペーサーを使用してください。
ステムアダプター
DOGMA F12が統合された「MOST Talon Ultra」との組み合わせで最高の状態で機能するように設計されていても、一部のライダーは、トラディショナルなステムやハンドルバーを好むこともあるでしょう。 そういったライダーの要求を満たすために、PINARELLO LABはケーブルが通されるステアリングコラムに設置するステムアダプターを開発しました。
タイヤクリアランス
ロードバイクの世界では、徐々にタイヤの幅が広くなっています。 現在はプロライダーが使用する標準サイズは25mmタイヤです。しかし、特に長距離のためにより良い快適さが要求されるならば、28mmタイヤをロードバイクに装着することも珍しくありません。 そのためDOGMA F12とF12ディスクは28mmタイヤも装着できるクリアランスで設計されています。
実際には、タイヤとフレームの間4mmのスペースを確保するよう指定するISO 4210規格を考慮しているため、タイヤのクリアランスは37,5 mmです。 いくつかのタイヤをいくつかのリムと組み合わせて分析すると、タイヤの「28mm」という表示は単なる指標で、タイヤとリムとの組み合わせによっては、正確なタイヤ外径を示していない場合があります。実際には、28mmと表示するタイヤは28~29,5mmまでを許容範囲としています。
こうしたタイヤが持つサイズの変化が、フレームが37,5mmのクリアランスで設計されている理由です。 この設計によりDOGMA F12フレームがエアロダイナミクス効果に優れた30mm幅を持つすべてのホィールと互換性があることを可能にしました。
「スペック」
DOGMA F12 DISK
Carbon Torayca T1100 1K Dream Carbon with Nanoalloy Technology
Asymmetric Frame
Fork ONDA F12 with ForkFlap™
AICR™ All Internal Cable Routing
E-Link™
Drop in Bearing System 1” 1/2 – 1”1/2
Italian thread BB
Seatclamp TwinForce
3XAir™ two positions available for the second bottle
FlatBack Profile
UCI Approved
RAD SYSTEM Disk brake
Front Axle 100x12mm Shimano®
Rear Axle 142x12mm Shimano®
Disk Flat Mount max 160mm
Max Tyre 700x28mm
Weight: 840g; (塗装前)
DOGMA F12
Carbon Torayca T1100 1K Dream Carbon with Nanoalloy Technology
Asymmetric Frame
Fork ONDA F12 with ForkFlap™
AICR™ All Internal Cable Routing
E-Link™
Drop in Bearing System 1” 1/2 – 1”1/2
Italian thread BB
Seatclamp TwinForce
3XAir™ two positions available for the second bottle
FlatBack Profile
Direct Mount Brake system
UCI Approved
Max Tyre 700x28mm
Weight: 820g; (塗装前)
フレームサイズ
ピナレロは、すべてのライダーに最高のバイクを提供するため、すべてのライダーが自分に最適な見つけられるよう13ものサイズを用意しています。 すべてのサイズはサイズ毎に設計および製造されています。より大きいサイズはより高い応力に耐えるために補強および成形され、より小さいサイズはより少ない材料を使用して作ることができ、重量を節約できます。
DOGMA F12ディスクとDOGMA F12は、同じサイズで同じ形状を共有しています。 その形状は、DOGMA F10の取り扱いおよび反応性の良さを引き継いでいます。 唯一の違いは、よりスポーティーなライダーのニーズを満たすためにサイズ53以上ではヘッドチューブが5mm短くされています。
DOGMA F12ディスクおよびDOGMA F12では、ヘッドセット・トップキャップはフレームと統合されているため、リーチおよびスタックの寸法はロートップキャップ(9mm)の上側で計算されています。
希望小売価格(税抜)
DOGMA F12 DISK フレームセット 730,000円
DOGMA F12 フレームセット 700,000円
DOGMA F12 DISK D/A Di2 完成車 1,370,000円
DOGMA F12 D/A Di2 完成車 1,300,000円
※フレームセットにはシートポストが含まれます。
※MOST Talon Ultra インテグレーテッドハンドルは別売りです。価格は後日発表となります。
入荷は6月末頃より完成車先行で順次入荷予定
初便入荷予定カラー
F12 完成車 / URANUS Black/Red、BOB
F12 DISK 完成車 / URANUS Black/Red
F12 & F12 DISK フレームセット / URANUS Black/Red、BOB
※チームイネオスやGALAXY BLUEなど今後追加されるカラーについては、随時弊社HPにて案内いたします。
DOGMA F12 DuraAce 9100 メカニカルグループセットアッセンブル
※写真はサンプルを撮影したもので、スペックやカラーなど実際の製品と異なる場合があります。
※色調はモニター画面で見るのと実際では多少違って見えますのでご了承ください。
※価格はシーズン途中で変更される場合もあります。最新情報は販売店でお確かめください。