竹之内悠が走った「グランフォンドピナレロ八ヶ岳2023」
- PINARELLO
- PIRELLI
- 特集
2023年10月1日(日)山梨県北杜市にて開催された「グランフォンドピナレロ八ヶ岳withグラベル2023」に、PIRELLIアンバサダーの竹之内悠選手が参加。イベントの様子と、大会で使用したグラベルタイヤのレポートを紹介いたします。
EXPO DAY -イベント前日-
皆さんこんにちは。竹之内悠です。
楽しみにしていた「グランフォンドピナレロ八ヶ岳 with グラベル 2023」に参加してきました。
イベント前日のEXPO DAYでは、ステージでトークショーが開催され、グラベルコースについてコースを監修した元Rapha Japanの矢野大介さんとお話をさせていただきました。昨年のコースと今年のコースは大きく変更されており、昨年は比較的細かく短いグラベルセクターが点在する形で設定されていましたが、今年のグラベルは大きく1区間、20キロのロンググラベルコースで、その魅力について矢野さんにお話をしていただきました。
私自身は実際にグラベルを走る際の注意点やコツについて、参観者の皆様にお伝えしました。コース自体の距離は昨年の120km程度から約75kmと若干短縮され、よりチャレンジしやすいコース設定となっていたのが特徴で、参加者の皆様と八ヶ岳の美しくも厳しいコースをより楽しめるのではないかと期待に胸を膨らませていました。
ピナレロの魅力についても、トークショーの中でお話させていただく機会があり、Grevil Fのフレームの走り心地の印象をお伝えしました。以前乗っていたGrevilとの比較で、よりしなやかで衝撃収束性に優れ、走りに伸びがあり、ラフロードをターゲットにしたグラベルバイクとしての完成度が大幅に向上した印象を持っており、トーク内でその走りやすさ、そして路面のオン・オフに関係なく自転車として楽しめるフレームであるとお話ししました。
ステージに登壇していない時間帯は、アンバサダーを務めるPIRELLIの展示ブースにて、参加者の皆様にタイヤにまつわるアドバイスを行い、沢山の方とコミュニケーションを取ることが出来ました。
特に多かったご質問がP ZERO™ RACE TTについてです。実際の使用感やパンクリスクの事などWEBサイトの製品紹介やカタログ上の言葉ではなく、よりリアルに体感したことをお話する事が出来ました。グラベル系タイヤのご質問も多くいただき、使用シーンにおける適切なタイヤセレクトなどの質問が多く寄せられました。
EVENT DAY -イベント当日-
地面や木々を弾く微かな物音が聞こえ目覚める。
まさかと思ったがそのまさか、イベント当日は雨模様。天気予報を覆され、まったく想定していなかったため、雨天の装備が不十分…不安なスタートとなりました。雨脚は強弱があり、気温と体感温度の想定がとても難しく、持てるだけの雨具を持ち、FunRideさんのビニール袋カッパも拝借し、いざスタート。
コースディレクターの矢野さんと共にスタート、できるだけ後方でトラブルのあった方のケアをさせて頂きながら走る予定でコースを走り出しました。
予想より気温が高く、コースを走り進めるにつれて幸いにも雨脚も弱まり、コース中盤以降、雨は止んでくれました。
グラベル区間までのオンロードのアプローチ区間は参加者の皆さんとお話をさせていただきながら消化。参加者の皆様とは、普段思いっきり走れる場所がなかなかないことや、そもそもグラベルには初挑戦などなど、色々なお話をお聞きすることができました。
楽しみだったエイドではしっかり補給。
そして、いざグラベルへ。
序盤は朝の雨の影響でぬかるみもあったが、グラベル区間は総じて走りやすく非常に楽しめた印象。霧に覆われていた山が時より顔を見せてくれる場面があり、雨による苦労が吹き飛ぶ瞬間で笑顔がこぼれました。
グラベルを突破後は、エイドを順調に通過し、ゴールへとひた走るのみ。
山梨県北杜市の魅力を五感でしっかりと感じさせてもらい、グランフォンドピナレロ八ヶ岳withグラベルを無事終えることが出来ました。
TIRE CHOICE -タイヤ選択について-
昨年、本イベントでは650BのCinturato™ Gravel H 45mm幅をチョイスしていました。
今年はホイールサイズを拡大し、700Cへ。レースに出たり軽快感を求めるならば40Cがおすすめですが、今回は安心感を重視して45Cを採用。タイヤモデルはCinturato™ Gravel H。昨年との比較を行いたいために同じタイヤにしたという点もありますが、Cinturato™ Gravel Hのタイヤパターンが、とても走りやすくて気に入っているのも大きな理由の一つ。グラベル区間の最初に現れたぬかるみでは、タイヤノブがほぼないためにラインが定まりにくかったが、コーナーリングなどではその素直なコントロール性を活かし、安定した走りができました。
グラベルの下り区間は、一部岩が大きくガレていた路面でしたが、700C×45mmで余裕を持って走ることができた。かなり太めのタイヤ幅だが、ラフなイベントではトラブルのリスクも抑えられるので特におすすめ。オンロード区間もGravel Hなら快適に走ることが可能な転がり抵抗と言えます。700Cのホイールには、フルクラムのラフ・ロード・ホイールラインナップのトップレンジにあたるRapid Red Carbonという軽量なカーボンホイールを使用しており、このホイールの優れたトータルバランスが走りの質を更に高めてくれています。今回、レース中に見かけたパンクされている方は、タイヤ幅が30mm前後の比較的狭めの方が多かったように思います。タイヤ幅狭いとタイヤのエアボリュームが少なくなり、コントロールも難しくなる傾向にあり、グラベルイベントに参加されるなら40mm幅くらいからが、安心してライドを楽しめるポイントになってくるのかなと感じました。
650B or 700C
ホイールサイズの選択は好みが分かれるところでしょう。
それぞれの特徴としては、650Bが使い切れる操作感、スピードコントロール、軽快感を持ち合わせている。
700Cは安定感があり、スピード域はそれなりに高い方がホイールサイズ感的に合う、平均速度が自然と上がる。ただし、自転車に合わせるという感覚が強くなり、650Bのような操作感は希薄になります。ホイール周径が違うため、ギヤ比にも影響が出るので考慮が必要に。使用しているバイクのギヤ比にもよるので一概には言えないところですが、使用するギヤにも合わせてホイール径を考えるのもひとつだと思います。700Cにしていれば間違いない、ということもあるが650Bのサイズ感もとても良い。機会があれば是非乗り比べてご自身の好みの乗り味を確かめてほしいですね。
TEXT: Yu Takenouchi
DESIGN & EDIT: Hirofumi Fukuda